和紙製造工程
当社の和紙が出来上がるまでを説明いたします。


これは、フィリピン雁皮です。
一回に煮沸する量は、約100kgですが、紙になると、約1/3になります。


一晩、水につけておきます。


アルカリ(ソーダ灰、苛性ソーダ)を加えて煮沸します。
アルカリを加える事によって、紙の繊維を接着している物質(リグニン)が取り除かれます。


あくを抜くために、水あらいをします。
チリの少ない紙の時は、手でチリを取っておきます。


ビーターという機械で原料を叩解(こうかい)して、紙の繊維を一本ずつにほぐします。


チリ取り機の水槽へ送ります。
水槽の底に非常に幅の狭い線状の穴(スクリーン)があり、その下から吸引しています。
スクリーンを通らない物(チリ)は、水槽に残ります。


スクリーンを通った原料を網へ落として水を切ります。


原料を桶に取ります。
紙の種類に応じて、前のビーターという機械でもう一度叩解します。
叩解程度により、紙の繊維の毛羽立ち具合が変わっていき、紙の性質が決まります。


この槽で、原料を配合します。
紙の種類に応じて、各種の紙原料や素材を加え、薬品を調合します。


抄紙機の網です。
原料が画面の右手に送られて来ます。
原料は網の上を網と共に右から左へと、動いていき、次第に水が切れていきます


上の網を原料の送られた所から見た画像です。 
網は画像の下から上へ動いています。
当社の抄紙速度は、1分間に数メートルのゆっくりしたスピードで、横揺れ(画像の左右)を加えていますので、紙の繊維がよく絡み、柔軟で腰が強く、縦横の違いの少ない紙になります。





横揺れする網の映像1

横揺れする網の映像2

網の上で水の切れた湿紙を毛布で取っていきます。

網は2つあって、それぞれで抄いた湿紙を重ね合わせて(表と裏)、乾燥機(ドライ)まで持っていきます。


円筒形のドライ(ステンレス製、直径約4m)は、反時計回りに回っています。
毛布でもってこられた湿紙は、ドライに移され、回転しながら徐々に乾燥していき、紙となってドライから剥がされ巻き取られます。



      高岡式懸垂抄紙機


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